After The Long Viewing 2

ミラー: ボス。サヘラントロプスのその後についてだ。ちょっとした懸念が出てきた。

スネーク: どういうことだ?

ミラー: ウィッカーマンという者のことは、話したな。そいつがやっていた任務についてだが、二足歩行兵器に関することもあったんだ。 サイファーはサヘラントロプスと共にもう一つ兵器を開発していた。 その兵器のコードネームは、『メタルギア・ホムンクルス』

スネーク: ……ホムン、クルス……?

ミラー: ホムンクルスというのは、かつて錬金術師と呼ばれる者が作り出したとされる『フラスコの中のこびと』いわゆる人造人間だ。 だが、これはもう少し後の話の概念も含める。それは『脳の中のこびと』だ。 人間が体を動かす際に脳が使われる割合を各部分で比較すると、唇や手の指先が大きく、その比較のみで人を描いてみると、ひどく妙な形の人が描かれてしまうというものだ。

スネーク: ああ、それなら見たことがあるな……

ミラー: 情報も少なく、俺の理解もまだ及んでいない。その上での結論だが、 『メタルギア・ホムンクルス』というのは、兵器と言うよりもサヘラントロプスの補助であり、最終的には対となるものを開発するための、プロジェクト全体の名前と見るべきだろう。 エメリッヒ達がサヘラントロプスを動かすために、体と共にAIを作る。 AIと体の反応を見ながら、調整や設計を繰り返し、完成へと近づける。 そして、ホムンクルスはそのデータをすべて集める。 ホムンクルスが開発するのは、二足歩行兵器全体に関することではない。 サヘラントロプスの各部位を、腕、足、胴体などに分け、さらに細かく分ける。 きりが無いことではあるが、目的により、カテゴリーの大きさは変える。 何をするかというと、その部位のみで考えた場合、それ自体が最も働きやすい状態へ開発を進める。 というものだ。

スネーク: 良く解らないな……

ミラー: 俺もまだ解らないんだが、奴らが目指していたものはおそらくこんなものだ。 サヘラントロプス自身に、自らが望む姿を考えさせ、それに合わせてパーツを作る。そして組み立て、さらに考え、また作る。その工程の繰り返し。それはまさに……

スネーク: 金属の歯車が作る人造人間……

ミラー: もしもそんなものが出来たとしたら、今後の武器兵器の開発どころか、 世界がどうなってしまうか想像がつかない。そしてそれが、俺たちに何をもたらすかも、だ。とにかく、調査は続ける。また報告する。 (了)

Score of Infinite Symphony

色々とまとめたもの

0コメント

  • 1000 / 1000